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快楽主義者(火影祭2015参加作品) [捧げ物]

大変ご無沙汰致しております。

皆様、お元気でお過ごしでしたでしょうか?

ウチは次女の受検も無事に済み、桜の下で入学式を迎えることができました(ホッ…)

ところで、ナルトの舞台、大変素晴らしいらしいですね♪

DVDを待つとしよう…。

ほとんど動かないサイトなのに、見捨てずにご来訪くださる方々に深謝申し上げます。

気力と体力が尽きたら、閉鎖を と考えております。

それまで、お付き合いくださるとうれしいです♪

さて ひっさびさの新作は、火影祭2015に参加させていただいた作品です。

オフィシャルファンサイト 上午さま ありがとうございました!

この春は寒暖の差が激しく自律神経がテンテコマイですが、どうぞご自愛のほど…v

      - 快楽主義者 -


その欲望は、突然湧き上がる。

床の中で、厠の中で、風呂上りや、炉にあたり暖を取るとき、
抑し難い欲望に、扉間は流され続ける。

嗚呼、寝ているうちにまたやってしまった と、
自嘲気味に溜息を吐く。

寒い冬、毎朝のように爪の間にこびり付いた赤褐色を
氷の様に冷たい水で洗い流さなければならないとしても、
決して反省などはしない。

後に痛い思いをし、傷が残るということが解っていても
その行為を止めようとはしない。

それが、千手扉間だ。


そして、今宵も床に入り身体が温まり始めるとあの欲望が、頭をもたげる。

足元から眠気が這い上がってきていても、扉間は欲望を優先する。

むっくりと起き上がり、その行為を始めるとすぐに快楽がやってくる。


「ぁあ…」

唇から声にならない声を絞り出し、深い息を繰り返す。

半眼の眼差しは、徳の高い僧侶のように斜め下の一点をみつめつづけていた。


「嗚呼、やはり兄者のは、最高だ」

と柱間は思う。

扉間の寝室の前を通りかかった柱間が、小さく悪態を吐いた、

規則的な乾燥した音に、僅かな怒りがこみ上がる。

勢いよく襖を開けると同時に、柱間は弟を一喝した。


「止めろ! 扉間、掻くな!!」


小さな火遁で灯りを灯すと、柱間が想像していた通りの扉間がいた。

柱間が木遁で作った特製孫の手で、思う存分背中を掻く扉間に、柱間は声を荒げた。


「こらーっ! 止めんかーっ!」

扉間はニヤリと笑う。

「だって、気持ちイイんだもん」

「止めィ! 止めィ! 止めぇぇーっ!」


柱間は扉間の手から孫の手を奪い取った。

「お前は馬鹿か? 背中、傷だらけじゃないか。 見せてみろ」

よく見ると、背中だけではなく、腹にも首筋や脛にも掻き破った傷がある。

瘡蓋ができ、それをまた掻いて破ったのか、寝間着に血まで着いている箇所もある。


「我慢せよ…。お前、強いんだろ?」

泣き出しそうな顔をする柱間に扉間は戸惑った。

「戦闘で傷つくことなどないお前が、自分で自分を傷つけるなんて…」

「…放っておいてくれよ。ワシの好きにさせてくれ」

「掻き破るまで掻くなんて、あとでひりひりしたりするじゃろ? わかっていて、なんで掻くんだ?」

「…掻いてる間は、めちゃくちゃ気持ち良いから」

悪戯をみつかった小さな男の子のように扉間が唇を尖らせた。

「兄者の作ってくれた孫の手は最高だし…」

柱間は呆れたように吐息を吐くと、何も言わずに部屋をあとにした。

残された扉間は布団の中で天井を眺めながら、拳を強く握っていた。

身体中あちこち痒い。
冬は乾燥してあちこち痒い。
でも、兄者がああ言うから我慢してやる。
そうとも、ワシは強いんだから、我慢するさ。


暫くして、ふて寝する扉間の元へ、小さな壺を手に柱間が戻ってきた。


「良いものをやろう。どこだ?どこが痒い?」

扉間が指差す背中に、柱間はかゆみ止めの軟膏を塗りつけた。

「すーっとするじゃろ?」

扉間は頷き、柱間の大きな手が背中をさするのに身を任せた。

大きな温かな手は扉間を安心させる。


「塗りにくい所は塗ってやるから、もう、掻くなよ」


それは、遠い遠い記憶。
完全に保護されていた赤子の頃の思い出か。


嗚呼、気持ち良い これはこれで好いものじゃ 癖になりそう


扉間はそう思いながら、小さく頷いた。


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