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毒 (火影祭2012参加作品) [捧げ物]

オフィシャルサイト様の火影祭2012に投稿させていただいた作品です。
上午様、ありがとうございました! 愛しています!!

お題NO1.「弱った二代目を看病する初代火影」で妄想しました。
ほんのり大人でBL風味な為、苦手な人とお子さんは続きを読まないでください。

すっかりご無沙汰していますが、2013年が始まりました。
新しい年が、明るくつつがなく暮らせる年でありますように。
お越しくださる皆様のご多幸とご健康をお祈りいたします。

              ― 毒 ―

背中の傷口を、静かに拭き取った柱間は、眉根を寄せた。
なんと、酷い。
扉間が意識を失いかけているのは好都合だった。
慎重に壊死しかけている部分を取り除く。
苦しそうな声を上げる弟に、兄は「いい子だから頑張れ」と励ます。
煎じた薬草を塗る前に、毒を抜かなければならない。
柱間は複雑な印を結ぶと、己の口に結界を張った。

扉間の背中は、まだそう広くはなかった。
元服を過ぎて数年経つが、骨にも筋肉にもまだ伸びしろがある。
飛び石のような美しい背骨の一つに、柱間は大きく開いた口を寄せた。

はうっと扉間が息を呑む。
柱間は毒の性質を舌で見極める。
この酸味、自白剤に間違いない。
霧隠の忍め。
柱間はきつく傷口を吸った。
吐いた毒は地面の上で、すぐに緑色に変わる。
柱間は、もう一度扉間の背骨にかぶりついた。
今度は甘い味がする。
吐き出した毒は紫色だ。
霧隠め、情報を聞き出した上で、弟を慰み者にするつもりだったのか。
柱間は、怒りを込めて一層きつく毒を吸い出した。

深い森の中で、扉間の叫び声がこだまする。
淫毒が少し回っているのか、その声に淡い色が混じっている。
柱間は口角を上げて、もう一度、背中に唇を寄せる。
もう、抜くべき毒はない。
味わうように、ねっとりとその傷口を舐め上げた。

「兄者」
と 扉間は縋るような声で、兄を呼んだ。
「俺は死ぬのか?」
兄は、弟の背中に唇を寄せたまま、朗らかに答える。
「死ぬもんか。 おまえ、女の味も知らぬではないか」
弟はああと呻いて、小さく悪態をついた。
兄は笑い、若木のようにせり出した部分に目を遣った。
そうだ、扉間はまだ若い。
他人の慰み者になど、誰がさせるものか。


夜明けまで、俺が抱いていてやろう。 心細くないだろう?」
「くそっ、ガキ扱いしやがって」

式を送った味方が来てくれるまでには、一時程ある。
それまでは、この愛しい弟は完全に俺の庇護の中にある。
俺の腕の中にある。

薬草を塗った傷口を布で塞いだあと、柱間は扉間を抱えて大木に寄りかかった。
胸に温かい吐息がかかる。
銀髪を撫で上げれば、首筋の動脈が扉間の生を祝福している。
嗚呼、こんなことがなければお前をこうも近くで見ることもなくなってしまったな。
激しい戦いの末の大怪我も悪くはないかも…などと思った柱間だった。


コメント(1) 
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コメント 1

ねね


金鳳花さま こんにちは♪
ご来訪とコメントをお礼申し上げますv
こちらこそ 本年もどうぞよろしくお願いします。

そうそう!銀髪なんですよ!
や、白髪という人もいるかもしれませんが、そこは銀髪ということで(笑)
おおーっ! 扉間様がカカシとは血族って発想、素敵ですっ!
一方、柱間様はストレートの黒髪♪
ってことは、イルカは弟の方の血族ってか?
うぷぷv そして、カカイルに繋がっているのね(←違う:笑)

勿体無いお言葉をありがとうございます。
メールもありがとうございます。
泣きながら読みました…うん、頑張る…。
沢山の励ましをありがとうございました。
金鳳花さんも、どうぞお元気でお過ごしくださいねv


by ねね (2013-01-11 21:44) 

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