So-net無料ブログ作成
検索選択

Happy Together (2012年度イル誕記念SS) [SS]

2012年度イル誕記念SSですv

なにはともあれ、今年もこの季節がやってまいりましたよ♪

遅くなりましたが、イルカ先生 お誕生日おめでとーっ!!!

みなさま お久しぶり…お元気でしたでしょうか?
管理人は体調不良が続き、不機嫌でした。
現在、漢方を始めて様子をみています。
不機嫌だった私、あばよ!
そんな己の反省と憧れをてんこ盛りにして仕上げてみました。
あと、愛しのカカシ様は「ヒーロー兼王子様」に加えて「魔法使い」でもあります(笑)
大人向け表現があるので、子供は続きを読んではいけません。

タイトルは古い古い曲から。
オリジナルじゃなくてレニングラードカウボーイズのカバー曲♪ 
このひとたち、スキやねんvv
私、元気が出ないとき、この歌を小さな声で歌うってばよ…。

 

               ― Happy Together ―

眠りの質が悪い。
何を食べても以前ほど美味しく感じられない。
やらなければならないことが多すぎて、自分が何をしたいのかもわからなくなった。
なにもかも面倒で億劫で、やらされてるって感じが私を落ち込ませる。

毎日、全然 楽しくない。
最近の私、ちっとも可愛くない。
鏡を見て益々不機嫌になる。
こんな顔、恋人に見せられないと思うと、泣きたくなる。
昼間の私は少しはましだ。
アカデミーや任務では元気そうに振る舞える。
だけど、独りになった途端に笑い方まで忘れてしまう。

イルカ先生は出張中だ。
還って来たと思ったら、またすぐに違うところへ出立してしまう。
全然会えない。
全然、話をしていない。

わかってる。
それとこれとを一緒にしてはいけない。
自立した大人のすることじゃない。

顔を洗って、パック剤を掌に搾り出して肌に塗り込む。
イルカ先生が還って来るまで、私の肌は元に戻るのだろうか?
どうか、どうか、イルカ先生の誕生日までに、私に元気が戻りますように…。

イルカ先生の夢を見た。
ただいま なんて顔してるんだい? と困った顔をするイルカ先生に
元々こんな顔だわよ と私が口ごたえする。
すると、イルカ先生は厳しい顔で私を睨みつけるので私も負けずに睨み返す。
大きな手で頭をポンポンされて、鼻疵がぐんと近くなる。
「おまえ、おまえなあ…」

イルカ先生はあのあと、何を言ったんだろう?
暗闇の中、時計のチクタク音を聞きながらドキドキが止まらない。
今日も機嫌が悪いんだろうな、私。
明日はイルカ先生の誕生日だというのに。

初夏の日差しが肌を焼く。
一年のうち、一番良い季節にイルカ先生は生まれた。
真冬に生まれた私は、イルカ先生には相応しくないのかも知れない。
近頃、そんな風に思う。
不機嫌なときが続けば続くほど、自己嫌悪で消えてしまいたくなる。
この日差しすら憎らしい。

「イルカせんせとなんかあったの?」
「えっ?」
任務報告書から視線を上げて、その人を見た。
「だって、最近、受付であのひと、見ないもの。 里外任務? 長いの?」
額宛に手甲を嵌めた長い指が掛かる。
「キミは受付していても、あのひとそっくりに、笑わないし」
銀色の前髪を額宛でかき上げると、写輪眼が現れた。
おばあちゃんの形見のルビーみたい。
私はその美しさに見惚れ、引き込まれた。
ほんの数秒の間、何が起こったのかわからない。
「おんなのこはね、笑ってないとしあわせになれないよ。 それに、キミが笑ってないとあのひともしあわせじゃないんじゃないの?」
囁くようにそう言うと、左眼でウインクして額宛を元に戻す。
「So Happy Together......」
里の誉れはうっとりするほど良い声で短いフレーズをくちづさんだ。

笑う練習をしなきゃね。
受付を終えて、覗き込んだトイレの鏡の中には長いことご無沙汰している上機嫌の私が居た。
透明感のある肌に頬はバラ色、瞳はキラキラ、
唇はぷるんぷるんで口角が素敵に上がっている。
ついさっきの私とは別人みたい。
ああ、今!
この顔でイルカ先生に会いたい!
今すぐイルカ先生に会えればいいのに!

なんだか嬉しくなって、スキップしたいのを堪えて家路を急ぐ。
なんだろ?
自信が溢れてくる。
私はイルカ先生が大好きでイルカ先生には私が必要で、それって愛されてるってことで…。
根拠も脈絡も無くそう確信すると、さっきまでの憂鬱な気分が嘘みたい。
頭の中を覆っていた靄みたいな厭な不安が晴れていく。

商店街で、アカデミーの子供たちの声が私を呼んだ。
振り返ると、習い事帰りらしき3人の女の子が駆け寄って来た。
「あのね、今ね、イルカ先生に会ったの。 お髭が伸びてて、初めは誰だかわかんなかったよ」
そう言ってくすくす笑い合う。
「明日から、また教えてくれるって。 里外任務ばっかで悪かったな だって」
私も女の子たちにつられたように笑い出す。
「でね、先生のこと、探してたよ」
「そうなの?」
私はなるべく落ち着いた声で受け答えする努力をした。
「イルカ先生、私に用事があったのかしら?」
「うん。 なんだか、そんな感じ」
「ちょっと必死ぽくっておかしかったよね」
そう言って女の子たちはまた笑う。
「それっていつ?」
「ついさっき」
「イルカ先生、どっちへ向かった?」
「あっち、あっちの方」
女の子たちが揃って指差す方角は私の家がある方だ。
「そう、ありがとう。 私も探してみるわ。 もう遅いから早くおうちに帰りなさいよ」
「はーい」
女の子たちは口々にそう言うときゃっきゃと笑いながら去って行った。
私は胸に手を当てて、深呼吸する。

貪るように求め合って溶け合う。
恋人たちの再会はいつの世も情熱的なのだろう。
汗ばんだ背中にくちづけながらイルカ先生はほうと息を吐いた。
「どうしたの?」
掠れた声で尋ねれば、イルカ先生はクスリと笑う。
「敵地でさ、お前が元気が出なくてしんどそうにしてる夢ばっか見てた」
私は返事が出来なくて、身を固くする。
「だけど…」
そっと私をエスコートして言葉を続ける。
「いつも通りでよかった」
「イルカ先生もね」
促されるまま体を浮かせば、また新しい刺激に細胞が震え始める。
「…素敵」
「ああ、本当にな」
高台にある時計台の鐘が12時を告げた。
「お誕生日おめでとう。 この時を一緒に過ごせて嬉しいわ。 おめでとう、イルカ先生」
「ん、ありがと」
余裕のないイルカ先生が短く礼を言う。
頭の中では、カカシさんが歌っていた一節がリフレインする。
「So Happy Together…」
すると、イルカ先生が唐突に歌い出す。
「I can't see me loving nobody but you For all my life」
その歌声とリンクするような動きにうっとりと身を任す。
よくわかる。
イルカ先生は私の精神安定剤なんだ。


イルカ先生 お誕生日おめでとう
だけど、ああ。
もしかして、今日一日 こうして過ごすつもり?


コメント(1) 
共通テーマ:アニメ

コメント 1

ねね

南橘町内会さま
はじめましてv こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございました!
レスが遅くなり申し訳ございません。

なんだかね、ささくれ立つことってありますよね。
だって、おんなのこだもん。
イルカ先生にはそんなおんなのこの気持ちを、
いつなんどきでも大らかな平常心でサポートしてくれる漢ですv
だからこそ、仰る通り 「今日一日がんばるっ」 って思えるんですよね♪
短い妄想話ばかりですが、よろしかったらまた遊びにいらしてくださいねvv



by ねね (2012-07-21 15:08) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。