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drunkard [SS]

本日の妄想:イルカ先生を酔っ払わせたいな~♪ 面白いだろ~な~♪

 

シルバーウイークですってよ!
我が家は海の幸温泉三昧の地方へ家族旅行vv
さあ!酔っ払うどーっ!

皆様におかれましても、行楽に休養に秋の大型連休をお健やかに過ごされますよう…。

 

 

 

 

                  ― drunkard ―

 

「遠慮しないで、安心して呑んでね。今夜は私が送ってあげるから」
汚れた指をお手拭で拭きながらイルカさんに微笑みかけてみる。
イルカさんは渋い顔だ。
「はい、海老、どうぞ」
イルカさんは短く礼を言ってマヨネーズをたっぷりつけた大振りの海老を頬張る。
口の端についたマヨネーズを舌で絡め取ったイルカさんが尚も訝し気に私を見る。
ビールを飲み干して、小さなゲップ。
それすらも可愛らしくて笑っちゃう。
「なんだよ?ニヤニヤして、オレにばっかり呑ませて、何か魂胆あるんだろ?」
「魂胆なんてないわよう」
頬杖をついて、紙ナプキンで口元を拭うイルカさんを見つめる。
「もうそろそろ日本酒にしましょうね?」
お姐さんを呼んで追加注文した。
丁度任務帰りのガイ班が店に入ってくるところだった。
ガイさんは私たちを見ると親指をぐっと立ててウインクを寄越した。
きっと私に頑張れって云ってくれているんだと思う。

「宝くじが当たったってえ?で、奢るってか?本当かあ?」
お銚子3本目でイルカさんの目は、座布団3枚くらい敷いて据わって来た。
「うふふ、本当かな?嘘かな?」
おまえはなあと言いながら、はぐらかす私の首根っこを押さえ込んでイルカさんが怒鳴る。
「おまえはいつもはぐらかしてばっかだ。何事によらず、いっつもそうだ」
私はけらけら笑いながら、やめて許してと大げさに怖がる振りをする。
するとイルカさんは私の首から手を退かすと、唇を伸ばして不機嫌そうな顔を作った。
「ちっくしょー…」
小さな声で悪態をついてテーブルに突っ伏す。
「…んだよ?」
「え?なに?なんて?」
「おまえ…っとは、…が…き……んだよ?」
直後にすうっと小さな寝息が聞こえた。

はぐらかすのはイルカさんの方だ。
私はいつもまっすぐイルカさんを、イルカさんだけを見てるのに。
冷めたつくねを噛み締めると喉の奥が詰まりそうになる。
「お姐さん、もう1本頂戴。超熱燗で」
今日は不思議といくら呑んでも酔わない。
喉よりも胸が詰まって、私はもう、窒息寸前だ。

「なんだ?イルカは寝ちまったのか?」
ガイさんがご不浄帰りに私たちのテーブルに寄ってくれた。
「はい。でももう少ししたら起こします」
「そうだな。それがいい。応援してるぞ。頑張れよ」
「ありがとうございます」
「おまえのそういう頑張り屋なところが俺は好きなんだぜ」
ガイさんは眩しいくらいに白い歯を見せて自分のテーブルに戻って行った。

すぐにイルカさんがゆっくりと顔を上げた。
だけどすぐにまた俯く。
「…ちくしょう。許さん」
テーブルで額をごんごん打たせながらイルカさんが呟く。
頭の天辺で結わえられた髪が揺れる。
「何を怒ってるんですか?寝てたくせに…」
がばっと音がするほどの勢い上げた顔は額から鼻傷まで真っ赤だった。
乱れた髪で後れ毛ができて、それがまた物凄くセクシーで、どきどきしてしまう。
「オレが先だ。ガイさんよりオレの方が絶対先だ」
「だから何が?」
「オレが…」
イルカさんは身体の方向を変えて隣に座る私の肩を強く押さえた。
「オレの方が先に好きになった。ガイさんなんかに渡すもんか」
「…今、なんて?」
「ちくしょー、なんでおまえは中忍なのに特上や上忍と仲が良いんだ?」
「あはは、知らなかったの? 私、人気者なんですよ?」
「まただ。またはぐらかす。ああ、おまえは一体誰が好きなんだ? 胃が痛くなるよ」
悲しそうな顔をするので余計に胸が詰まる。
いつまでたってもあまりにも曖昧なイルカさんとの関係について、相談に乗ってくれているなんて言えない。
そっちがその気なら…と私だって意地になってしまう。
だけど、今日ばかりはガイさんが応援してくれていると思うと、一歩踏み出す勇気も湧いて来る。
「イルカさんは誰か好きなひと、いるの?」
イルカさんは我に返ったようにはっとした顔をして、口を真一文字に結んだ。
「言ってくれないとわかりません。私だって、女の子なんだから」
最後の言葉に涙が出そうになった。
イルカさんの喉仏が大きく動いた。
ゆっくりと瞬きをしている。
何か言ってくれるのを待つのは胃が痛くなる。
「…ごめん。悪酔いしたみてえだ。もう出よう」
「いいですよ。約束したから送ってあげる」

約束通りに支払いを済ませて店を出ると、イルカさんが空を見上げていた。
「大潮だ」
「そうですね」
「今夜はご馳走様。今度はオレが奢ってやるよ」
夜風に後れ毛が舞う。
目と目が合った瞬間に長い腕が身体を囲った。
まるで世の中の邪悪なものから護るように。
鼻先を合わすとすぐに唇が塞がれた。
「…どういうつもりなの?」
「うん、ごめん」
「また、はぐらかすの?」
「酔っていないときに言うよ。今度こそちゃんと伝える。おまえが好きだって」
なんだ、ちゃんと言えるじゃないのとツッコミたいのをぐっと堪える。
「楽しみだわ。ちゃんと言ってね。録音したいから」
笑う私の腰を抱きしめて頬を摺り寄せた。
伸びかけた髭が痛い。
「ちゃんと言うから…」
肩の上に覆いかぶさったまま、イルカさんはまた寝息を立てる。
私は少し途方にくれて、月のない空を見上げた。

 

 



 

 


コメント(4) 
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コメント 4

ねね



ナナさん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございましたv

エヘヘ;イルカ先生は一体どういう心算なんでしょうね~(笑)
店を出てからのことは、きっと何にも覚えてないと思います。
意地っ張りのふたりだから、先に言ったら負けみたいに思ってるのかも(笑)

温泉は今日からです~♪
お天気にも恵まれそうでラッキーvv
それでは行って参ります~萌えの種が落ちてないか探してきますね~(笑)
益々お忙しくなるナナさんは、どうかご無理なさいませんようご自愛くださいね!


by ねね (2009-09-20 07:42) 

ねね



緋桜さん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

連休疲れ…というか連休気分が抜けず、ぼーっとしたままです;
脳がアルコール漬けになっているのかもしれません(苦笑)
緋桜さんはお子さんにPCを奪われてしまったのですね、お気の毒です;;
PC奪回をお祈りしています!頑張れ!母!!

酔って可愛いひとは罪が無くていいですね~vv
今回のイルカ先生はちょいと罪な奴ですが可愛いから許す(笑)
うんうん、シラフに戻ったらちゃんと言って貰います!
イルカ先生らしい言葉でハートを鷲摑みにして貰いましょうぞ(笑)
かわいいお話と言って頂けてうれしいです♪

またサイトの方へお邪魔させて頂きます~v
その前に旅行鞄を干したりお土産を分けたりせねば(←まだやってないっ;)
ではまた~vv お元気でね~♪



by ねね (2009-09-24 12:44) 

ねね



ケイさん こんにちはv

何度もすみません;; ご丁寧なコメントをありがとうございます!

最近、新作アップすると変なコメントが入って気分が悪いので「オーナー承認後表示」に設定しなおしたのですよ。
スパムチェックでシャットアウトしてるんだけど、ああいう輩って他にもサイトを持ってるらしいのでキリが無いです(怒)
いつも遊びに来ていただく大切なお客様には、大変ご迷惑とお手数をおかけしてしまいます。 申し訳ございません。
ふたつめのコメントは非表示とさせていただいて私の胸にぎゅうっと大切に抱いていますv
本当にありがとうございました!

続きを楽しみにしていただいて嬉しいです♪
次回でもまだうまくいかなかったら面白いだろうな(←やっぱ私S?:笑)

連休気分が抜けないまま、また週末です。
お身体にお気をつけて、どうぞ良い週末をお過ごしくださいませ~vv


by ねね (2009-09-25 13:56) 

ねね



金鳳花さん こんにちはv

連休は家族旅行でした♪
いや~v温泉ってスゴイですね!
踵のひび割れが一日で治ったもん♪感激ですvv

イルカ先生をイジルのって楽しいぞ♪
掌でコロコロ…めっちゃ面白いです♪♪♪
イルカ先生は純真なのか鈍なのか、ただ正直なのは確かなようです(笑)

こちらこそ沢山読んでくださってありがとうございます!


by ねね (2009-10-07 14:59) 

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