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スキキライ(カカ誕記念) [SS]

カカシ様 お誕生日おめでとうございます!
世代交代が囁かれようとも、いついつまでも私のヒーロー兼王子様でいてくださいv

1巻読んでてやっと気づきました。
「カカシって子供相手でもスキキライをハッキリ伝えるんや~」と(←遅っ;)
任務がイイ感じに終わると「お疲れ。みんなよくやった。おまえら、スキよ」とか言ってそう♪
労う割りにアスマみたいには奢らないんだけどね(笑)

 

書いたのは黒っぽくてヘタレ気味のカカシです。
先に謝っとく。ごめん;;
不器用で黒い孤高な里の誉れバンザイvv
カカシ夢は取り扱いサイト様が多いだけに既視感があるものばかりが浮かんで難しかったです;

大人風味のため、子供は続きを読んではいけません!

 

 

 

 

 

 

 

                 ― スキキライ ―

 

最も効果的な箇所を選んでクナイを放つのは、返り血を浴びたくないから。
私はいつもそうしてきた。

「キミの仕事はキレイだね。そういうの、大好きよ」

敵陣の中、背中合わせで銀髪の上忍の声を聞く。
私は短く礼を言って、敵に目潰しを浴びせかけた。

戦忍なんて、皆汚れているのにそんな言葉を口にする憧れの総隊長。
難しい任務のときほど、カカシはスキを連発する。
変わり身 トラップ 分身 起爆札
戦地が好きな人間なんているだろうか?

 

ふう と深く息を吐くと、総隊長はにっこり笑う。
唯一露わにされた左目がうんと下がり、そのすぐ下の頬がぽっと染まる。
「今日も手際がよかったね。お疲れ。大好きだよ」
頬を染めるくノ一もあれば、目を泳がす中忍もいる。
総隊長と目が合った私は笑みを交わし合った。
残暑が厳しい秋だった。
誰もが汗だくで早く帰ってさっぱりしたかった。
「じゃ、急いで帰ろっか?」
総隊長の頬が一層赤くなったような気がした。
隊は木々の間を跳んで里へ向かう。
大門をくぐると振り向いた総隊長が言った。
「報告は俺がやっとくから、ここで解散ね」
皆と共に一礼をする私を鋭い眼光が射抜いた。
「キミはちょっと残ってて」

 

 

力ずくだった。
どうしてなんでこんなことをと心が叫び続けた。
「好きなのに。大好きだったのに」
嗄れた声で泣きながら服をかき集める私を見るカカシの顔色が変わる。
ごめん悪かった許してくれと、それこそ泣きそうな声で囁きながら私の髪を撫でた。
なんでもするからどうか許して欲しいと懇願した。
里の誉れと謳われ、次期火影にと望まれている男が特別上忍に頭を下げるなんて。
「止してください。許します。許しますから、もう金輪際私に近寄らないでください」
私の言葉にカカシは傷ついたようにびくんと震えた。

カカシはモテるし、浮名を流しているのは有名だ。
女なら誰だって好意を抱く。
その容姿 その強さ その名声
天はいくつもの才をカカシに与えていると思う。
ずっと憧れていた。
隊を編成するときに指名されれば嬉しかったし、次も指名されるよう精一杯尽くした。
仕事振りを褒めてスキだと言ってくれたら悪い気はしなかった。
だからといっていつか本気でどうにかなったらなんてこと考えてたわけじゃない。
とりわけ、あんなことになるなんて爪の先ほども望んだことなどない。
第一、力ずくでどうにかするような人だとは思いもしなかった。
次期火影を決めるときが来てカカシを推すようなことがあれば、私は意義を唱えてやる。
私の憤怒はそれほど強かった。

 

なのに、相変わらずカカシは私を指名し続けた。
任務は任務。
私情は許されない。
あんなことなど無かったかのように、私は効率良く仕事をこなす。
最小の努力で最大の成果が上がったとき、カカシはいつものようににっこり笑う。
「お疲れ。みんなよくやってくれた。スキだよ」

その「スキ」という言葉を発するとき、カカシの視線は決まって私を捉えた。
火花が散るほど念を込めた視線を闘わせ、心を凍らせる。
「好きなのに。大好きだったのに。どうして」
そうして、カカシが先に視線を逸らすと少しだけ胸の痞えが下りた。
ささやかな勝利に気をよくして、仲間に奢ることすらあった。
「案山子に似てるよね?案山子というより西洋のスケアクロウ」
酔っ払ったイルカが私の髪に触れる。
「藁色のクセ毛だろ」
私の手の甲から、人差し指と中指を使ってちっちゃな人が歩くように腕の方へ移動させる。
「長い手足に…」
肩まで辿りついた二本の指が頬に触れる。
私も酔っ払っているのでうっとりと目を閉じた。
あれ以来、誰の指も私に触れていない。
「大きな目」
指が唇に触れる。
「それに笑うと、そんなに口大きかったっけ?と思うほど伸びるんだよね」
私がにっこり笑うと皆も大笑いした。
本当だ。案山子に似てる。え?カカシ?似てないよ。違う、カカシじゃなくて案山子、スケアクロウ。
私とカカシは似ているんだろうか?


 

決まった恋人を持たない私は時々思い出す。
口布を外した素顔は誰よりも美麗で、状況が状況でないなら見蕩れていただろう。
華奢に見える身体は胸板が厚く、傷だらけだった。
あのときのカカシは性急だけど少しはやさしかったのではなかったか?
驚きと怒りで取り乱していたけれど、その割にはスムーズだった。
痛みを感じなかったどころか、めくるめく快感がよぎったのを覚えている。
身体の相性は悪くはなかったと認めざるを得ない。
だからこそ、普通に付き合っていたなら最高のカップルに成り得たかもしれないなどとも思う。

 

この秋は足早にやって来た。
半月ほど季節が前倒しになっているように錯覚する。
重陽の節句の頃、またもやカカシが総隊長を努める任務に指名された。
ぎりと奥歯を噛み締めて考える。
あれから1年近く経つ。
カカシは私の言葉通りプライベートでは私に近寄らない。
偶然同じ居酒屋に居合わすことになったら、カカシはお勘定を済ませて店を後にする。
いつまでこんなことが続くのか。
凍った心は、時が過ぎると共に尚もカカシを求めているのに。
好きなのに。大好きだったのに。
先に言葉があり、意思の疎通が為されていたら。
順番を間違ったばかりに全てのバランスが崩れる。

 

 

 

 

「大丈夫か!?」
カカシが血相を変えて駆けて来る。
バランスを崩した精神力では充分に闘えまい。
隙を突かれて首に毒矢を受けるなど、集中力が欠けていた証拠、凡ミスだ。
すべては己が未熟な故。
おとうさん おかあさん もうすぐそこへ行くね 私、それなりにしあわせだったよと覚悟を決める。
それなのに総隊長が敵を薙倒しながら私に向かって駆けて来た。
意識が遠のく直前に写輪眼を見たような気がした。
里にうちは一族が居ない今、死ぬ前に発動中の写輪眼を見られて、ラッキーかも知れない。

 

 

規則的な電子音で目が覚めた。
それは自分の心音で、目覚めたのは冥土ではなく、木ノ葉病院のベッドの上だった。
首が固定されているので目だけ動かすと、足元に銀色が見えた。
ああ、私、助かったんだと思ったら、泣けて来た。
しかも助けてくれたのは、大好きで大嫌いなカカシだ。
私が目覚めたことに気づくと、カカシは何も言わずに出て行った。

短い入院といえども入院中は退屈だ。
差し入れされる雑誌やゲームにもすぐに飽きてしまう。
そういえばねえとお見舞いに来てくれたアンコが大福を頬張りながら話す。
「カカシ、暗部に戻ろうかって考えてるって噂よ。失恋してから1年近く経つんだって。
失恋だなんて笑わせるなって。あれだけとっかえひっかえよりどりみどりだったのにね」
「失恋?」
「そう。金輪際近寄るなって言われたんだって。カカシ相手にどんだけ気が強い女だって話よね?」
「だからってどうして暗部に?」
「会えても近寄れないなんて拷問以外なにものでもないじゃん…っていうのはイビキが言ってた」
心拍数が上がって耳鳴りがする。
どうしてどうしてだったらなんであんなことを?
「アンタ明日退院なんでしょ? カカシの誕生日だからみんな出払ってるかもね。 でもアタシとイルカだけは来てあげるから」
ニシシと笑うアンコに笑いながら礼を言う。
明日。
明日、必ず会いに行かなければ。
会って話しをしなければ。
あのひとは暗部に戻ってしまうかもしれない。

 

誕生会の宴会会場から出てきたカカシを尾行する。
家に入る直前に瞬身で前に降り立って抱きついた。
言葉足らずで失敗したけど、今は言葉なんて要らないと思う。
でもこれだけは…
「前言撤回。誰よりも一番近くに居させて」

包帯を巻いた首に、長い指が触れる。
「イルカ先生がキミにこうやって触れるのが許せなかった。酔った勢いだとしても」
私はクスクス笑う。
里の誉れがやきもちを妬くなんて。
「大好きだって言ったろう? キミを大好きだって」
「隊長はいつも任務が成功したらみんなにスキだって言ってるから、あのときもそうだと…」
「スキと大好きは違うよ」
「大体、任務の最中に告白なんてするからややこしいんですよ」
「うん、それは反省する」
口布を下げた美麗な顔が近づく。
誤解が解けて、心が解ける。
解けた心は自由になってしっかりと互いを抱きしめ合う。
「お誕生日、おめでとう」
「キミが祝ってくれるなんて、夢みたいだ。ありがとう」
「プレゼントは私…ね?」
「ベタ!」
ベタなくらいが丁度いい。
この人は何もかも人並み外れているから。

 

 

 

 

 

 

 



 



 






 



 

 

 


コメント(4) 
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コメント 4

ねね



ナナさん こんにちは♪
お忙しい中、ご来訪とコメントをありがとうございますv

ウチのカカシにお祝いをありがとう!!
格好良くて素敵なカカシは他所様にお任せして、私は読む方専門です(笑)
ナナさんがおっしゃる通り、カカシは色んな点でアンバランスと妄想しています。
戦闘中に大好きだと伝えてそのあと微笑み合っただけでOKと取ってしまうほど。
色事に関しては拒絶されたことなど無いので尚更です。
そんな困ったちゃんのカカシに萌えるんですよ~(笑)
イルカのトッチキさんvウケましたか?
小さな子供はトッチキさんがスキですよね~♪ケラケラ笑うもの♪
イルカがやるとえろくなる?ゲンマがやるともっとだよ?(爆笑)

おかげさまで腰はだいぶ良くなりました。
ご心配をおかけしてすみません。ありがとうございます。
ナナさんも、たっぷり睡眠をとって、ご無理なさいませんようにvv






by ねね (2009-09-16 13:03) 

ねね



緋桜さん こんにちは♪
お忙しい中、ご来訪とコメントをありがとうございますv

ねねカカシ!なんという甘美な響き(嬉)
お祝いのお言葉、ありがとうございますvv

カカシは忍としては超一流だけど、どこかズレてて(←大蛇丸談)しかも、心はピュアピュア♪という脳内設定です。
近寄るなと言われているので犬みたいに言いつけを守っています。
アンコから暗部に…と聞かされたらヒロインは黙っちゃいられませんよね(笑)
カカシはベタ好きだと思います。
パックンに「へのへのもへじ」を着せるセンスとか(笑)
等身大だなんて…カカシドリーマー様各位から叱咤を受けそうでびびってます;;
だけどヘタレで不器用でもピンチには颯爽と駆けつけてくれるヒーロー♪
イルカはね、友情出演でした(笑)

メールもありがとうございます。ご丁寧にすみません。
ちゃんと届いていました。サーバーが混み合ってたのかも知れません。

昨日の雨で、季節がまた進みましたね。
大変お忙しいご様子、どうぞご自愛くださいませvv




by ねね (2009-09-16 13:35) 

ねね



ケイさん、いつもありがとうございますv

カカシ夢を書くのは自分には無理だと思っています。
だってカカシは普通のヒトじゃないからね!
天才だから!超エリート忍者だから!白い牙の忘れ形見だから!
小市民ねねの永遠のヒーロー兼王子様でございますから!
だけど、今年はなぜか書かずにはいられなかったのですよ;;
そうなのvカカシはやっかいなハンサム君なのvvでもそこがイイのvvv

え、映像が結べましたか?
ああ、嬉しい♪ こんな褒め言葉は他に無いですよv
こちらこそ、勿体無いお言葉を本当にありがとうございます!!


by ねね (2009-09-25 13:26) 

ねね



金鳳花さんv

お祝いのお言葉をありがとうございます!

え~?書けてますか~?
きゅんとなりましたか~?
本当に? それならとても嬉しいですよ!
前にも言いましたが、カカシオンリーマスター様から
そんなお言葉をいただけるなんて、光栄すぎて勿体無いですよ;;;

本当にありがとうございますっ!
はたけカカシは永遠のヒーロー兼王子様ですっ!


by ねね (2009-10-07 14:52) 

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