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半夏生 [SS]

本日の妄想:イルカ先生は漢だけど芋・蛸・南瓜がお好きv

老イルカでGO!!
隠居する枯れたイルカ先生も良いよ~~^^ 
若イルカ「ヤマモモ」とセットでお楽しみください(笑)
管理人はどんなイルカ先生もスキです!

 

今日は半夏生(半夏至) 
私が住む処では蛸を食べます♪
我が家の晩御飯は明石で獲れた蛸の酢の物と蛸のお好み焼きvv

 

 

 

 

 

               ― 半夏生 ―

 

「お茶にしようか…」
独り言のようにそう言って、縁側からイルカさんが立ち上がった。
私は収穫したてのインゲンの筋を取る手を止めて、その後姿に見蕩れる。
嫁の欲目だろうか、還暦を過ぎ古希が近いというのに、尚その姿態は昔と変わらないように思う。
真っ直ぐで広い背中 長い脚 髪を高い位置で結わえて 
― 尤も若い頃にはなかった白い物が大半を占めてはいるが、髪の量は然程減ってはいない。

梅雨の中休み、畑から家の中へ風が吹き抜けて、畳の良い香りに癒される。
青々とした稲が育つ水田には青空に浮かぶ入道雲が映りこむ。
忙しそうな燕たちが飛び交う。
蝉の羽化はまだ先だ。
なんと静かで穏やかな昼下がり。

カランと氷が鳴る。
以前、就任前の八代目火影様から頂いた切子にそっと唇を寄せる。
銀婚式のお祝いに と、少し恥ずかしそうに青い瞳を輝かせていた長身の青年を思い出す。
「美味し…」
思わずそう呟いて微笑み合うと、もう一度イルカさんが立ち上がった。
「…っつうか、おやつにしよう」
「え?」
ハハハと笑ったイルカさんが、今度は新物の鳴門金時を持ってきた。
「いつの間に?」
「昨日の夜、おまえが眠ってる間に蒸かして蜂蜜を絡めて冷蔵庫で冷やしておいた」
悪戯っ子のように笑う。
目尻の皺が優しい。
「…嬉しい。ありがと、イルカさん」
イルカさんのそういう優しさに惹かれて何十年になるだろう。
このひとは、昔と少しも変わらない。

 

出逢って、恋に落ちて、共に生きようと誓い合った。 
お互い、違う人が運命の人だと思っていた時期もあった。
平坦な道のりではなかった。
曲がりくねり、山あり谷あり、笑いも涙もあった。
だけど、この人と生きて来てよかったと思う。
子供たちは独立し、可愛い孫にも恵まれた。
イルカさんが一番気になっていた教え子は八代目火影に就任している。
これほど嬉しいことがあるだろうか。

 

お芋を食べるイルカさんと私の動きが止まる。
次第に近づく見知ったチャクラに顔を見合わせた。
「こんにちは~」
「いらっしゃい。今日はどうしたんだい?」
玄関ではなく縁側へ現れた彼にイルカさんが微笑む。
「里外任務で波の国へ行ってたんです。今日は半夏生でしょう?お義父さんが蛸をお好きだと聞いてたんで、受付に行く前に寄りました」
「うわあ、それはすまんな。嬉しいよ。ありがとう!」
こんなところではなんだし と言いながら上がるように勧めるものの、娘婿は首を横に振った。
「すみません、火影様へ報告へあがらないと…。また今度、皆で帰らせてもらいますから…」
「そうか、じゃあこれを…」
イルカさんは彼に鳴門金時を手渡した。
「火影様によろしく」
「承知しました」
彼はそう言うと、一礼して一瞬で立ち去った。
律儀で誠実な彼を夫に選んだ末娘を誇りに思う。

 

「オレ、蛸が好きだって言ったかなあ?」
「きっとあの子が言ったのよ。お父さん子だもの」
イルカさんはふふっと笑い、鼻疵をぽりっと掻いた。
「そうか、もう今日は半夏生か…つい最近花見をしたような気がするのに」
「何言ってるの。さあ、この蛸、どうする? 蛸めしと酢の物?あと天麩羅?」
「いいな。冷酒もつけてもらおうか」
私はハイハイと返事をした。

 

もう半夏生。
季節は確実に巡る。
穏やかな毎日を送っていると、じきに冬至が来るだろう。
人生を四季になぞらえた話を聞いたことがある。
私達の人生の季節は秋を迎えているのだろう。
初々しかった春を終え、激しい夏の盛りを過ぎ、実り多き秋を迎える。
それはそれで忙しく楽しい筈だ。
穫り入れたり加工して保存して来るべき冬に備えたり。
たとえ厳冬が来ようとも、このひとと二人なら大丈夫だと思う。



「ちょっと、散歩がてらアカデミーの様子を見てくるよ。 おまえも一緒にどうだい?」
「散歩?いいわね。ちょっと待ってて。下拵えだけ済ませるから」
「うん、オレも手伝うよ」
よいしょと立ち上がる二人から同時に異音がする。

ぶーっ。
ぷーっ。

「あはは、二人とも芋食ったからイイ屁が出たな」

お互いに顔を見合わせて大笑いした。

 

ああ、気兼ねない貴方が今も大好きよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

屁をこいて笑い合う老夫婦が理想です(笑)

 

 

 


コメント(3) 
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コメント 3

ねね



ナナさん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

お?お饅頭ですか?それもイイですね~v
餡子解禁になった私には願ったり叶ったりですわ~(笑)
竹の花の話は聞いたことがあります。竹は何十年に1回しか花をつけないそうですね。
それにしても、ナナさん、凄いな~!チャレンジャーだ!
生きててくれてありがとうと言いたいです♪
生梅の話は初耳です。一つ賢くなりました。ありがとう(笑)

屁に笑っていただいて嬉しいです♪
青竹みたいなひと…うん!イルカ先生はそういう感じvv

ところで、昨夜のアニナルEDに吃驚仰天でした!!!
「いつまで続くねん?サクラの半ケツ」とか思ってたら、いきなりのご登場!
おおおおおおーっ! 公式イルカ裸体!(超嬉vv)
セクシーな綱手様を水中から眺めるジラ様にも笑いましたv
夏休みだなあ~と思わせるEDでしたね。
それではまた~vv ごきげんよう^^v



by ねね (2009-07-03 13:55) 

ねね



緋桜さん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

相変わらずイルカ先生に夢見過ぎててすんません(笑)
昨年の父の日記念SSの続きっぽい感じです。
人は往きて来たとおりに老いていくのだとすれば、
イルカ先生は可愛いお爺ちゃんになれると思いますvv

屁に笑って頂けて嬉しいです♪
半夏生(半化粧)の花を拝見させていただきましたv
毎日色んなお花の写真をありがとうございます!
緋桜さんは私の花キューピットさんです~♪

お仕事がお忙しくて大変そうですね。
お身体を大切に、しっかり食べて、なるべく長く眠ってくださいね~v



by ねね (2009-07-04 14:59) 

ねね



ケイさん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

いつも食べ物絡みですんません;;
私、好きな人とは一緒に美味しい物を食べたがる習性があるので(笑)
老いても尚、ずーっと好き同志だったら幸せだろ~なあ~vv
好き同志だからオナラだって笑い合えるんだぜ~vv
蛸は疲労回復にとても良いそうです。
働き者のケイさんも是非召し上がれ~♪

毎日蒸し暑いですね;;;
今週いっぱいは梅雨空がつづくみたい。
どうぞお身体を大切に、ご家族ともお元気でお過しくださいねvv



by ねね (2009-07-08 14:01) 

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