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ヤマモモ [SS]

本日の妄想:イルカ先生はヤマモモの実が成る頃、甘酸っぱい思い出が蘇る
若イルカでGO!! 青い!青いよーイルカ君!(笑)

 

更新できない日が続き、申し訳ありません。
ボヤボヤしてるとあっという間に夏休みが来そうですね;;

暑い暑いといいながらも、我が家はまだ扇風機を出していません。
結構快適に過ごさせてもらってます(笑)
そんな感じで涼しい所為か今年はヤマモモの実が赤くなるのが遅かったです。

 

 

 

   

           ― ヤマモモ ―

 

野外演習中、アカデミー子供たちが得意気に木によじ登って赤い実を頬張る。
「あっまーい」
「すっぺーよ」
「ホント、すっぱいわ」
「違うよ、甘酸っぱいんだよ」
子供たちが歓声を上げ、批評しながら、次から次へと口へ放り込む様子を
イルカは腰に手を当てて見守っていた。
「よーし、もういいだろう。 降りて来ーい」
えーっというブーイングに、イルカは毅然と首を横に振る。
「駄目だ。全部食っちまうのは駄目だよ。 鳥や小動物の分をおいてやらないと…」
子供たちは少し不平を零すもののイルカの言葉に素直に従った。
「はい、これ、先生の分」
「お?オレに?ありがとな」
小枝ごと渡されたヤマモモは見事に熟していた。
重みのある赤い実に、イルカの記憶が蘇る。


 

下忍時代。
里はまだ九尾の傷痕を残していた。
しあわせだったとはいえない と思う。
修行と任務で明け暮れる毎日を、滋養とやさしさで労わってくれる家族を持たないイルカには、家は眠る為だけの場所に他ならなかった。

それでも同じ班の紅一点のくノ一と一緒に居ると心が休まった。
言いたい事を言う、勝気な彼女は思春期を迎えても尚、男女の垣根を感じさせなかった。
「お母さんがね、イルカ君を呼んであげなさいって。今夜、すき焼きなのよ」
うふふと得意そうに笑うのでイルカはそっぽを向いた。
「オレ、すき焼き嫌いだ」
「あら? すき焼き、食べたことあるの?」
ケラケラと笑い出すので、イルカは怒りで顔を真赤にした。
「牛肉だよ~。卵につけて食べるとさ~、お肉が熱過ぎて卵が半熟になったりすんのよね~」
この年頃の女子に男子が口で敵うわけがない。
美味しいよ~。ねえ、おいでよ?」
「…いいよ、腹減ってねえから」
歩き出すイルカの前を彼女が塞いだ。
「…イルカ君と食べたいのよ。ね?来て。お願いだから」
上目づかいでそんな風に言われたイルカは先ほどとは違う意味で頬を赤らめた。
「一緒に食べようよ。いいでしょ?」
「…仕方ねえなあ」
「よっしゃーっ!」
彼女はガッツポーズを取るとイルカの肩を押した。

そうやって、イルカは何度か彼女の家で夕飯をご馳走になった。
おかわりを勧める母親 娘の活躍を聞きたがる父親 両親の愛を一身に受けて育つ彼女
温かい家庭というのはこういうものか
だから彼女はこんなに明るくて強いのか
幼いイルカはひとりの帰り道、月を見上げてそう思った。
オレもいつかはあんな家庭を持てる日がくるのだろうか……

 

初夏のころだった。
男子の間で、こっそりと春画が回されていた。
一部の早熟な仲間には遊郭に出入りする者すらあった。
その点、イルカは晩熟だった。
資料室で生物学の古い文献を読むのが関の山だった。

『高山植物は鮮やかな花を咲かせてより多くの虫たちを誘う。
雌猿は尻を赤くし、交尾が可能な事を雄猿に知らせる。
年頃の娘が唇に紅を引く事と同じといえよう』

 

ヤマモモの実が赤く熟していた。
班の待ち合わせ場所に急ぐイルカを、木の上から彼女が呼び止めた。
見上げると、梅雨の晴れ間の青空が美しく陽光が眩しかった。
「上がってらっしゃいよ。 美味しいわよ」
相当食べているのだろう、彼女の唇が赤く染まっている。
「何やってんだよ? 遅れるぜ」
「まだ、大丈夫よ。 早くおいでったら」
足をぶらぶらさせる彼女がイルカの足元に種を吹き飛ばした。
「あっ、きったねえなあ!」
「アハハ!」
イルカは身を屈めて足にチャクラをためると、一気に木の上に立った。
彼女が跨る木の枝より少し上の枝から彼女を見下ろす。
「おまえ、行儀悪過ぎるよ」
イルカの言葉に彼女はあかんべえをして見せた。

いつの間に…とイルカは思う。
ショートカットだった髪はいつの間に自分と同じような髪型に変わったのか。
痩せて、男の子と間違われることが多かったのに、いつの間に胸が膨らんだのか。
いつの間にこんな風なきれいな肌になったのか。
自分と彼女はまるで違う。
「ここへおいでよ。この枝の実が一番美味しいよ」
彼女が自分の隣の枝を指差す。
唇が、真赤に染まっている。

ああ、彼女はオレを誘ってるんだろうか。


 

 

 

 

 

 

 


コメント(3) 
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コメント 3

ねね



ケイさん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

むふふ~んvv ケイさん大当たり~~^^
渋々座って黙々と食べるの(笑)
幼馴染モノがお好きなの?あーん知らんかったよ。
これからもっと書いていきますvケイさんの為に♪

今日は雨で蒸し暑かったのは午前中だけで、今は裸足の爪先がじんと冷えてきたので今、椅子の上で正座してキーボード叩いています(←靴下履けっ)
確かに今年は洗濯物では然程苦労はしてませんね。
だけど空梅雨で水不足も困るし;;
近年、梅雨は7月に集中豪雨っていうパターンが多いような…難しいィ;;

ケイさんも急なゲリラ豪雨に気をつけて、お元気でお過しくださいませ~vv




by ねね (2009-06-29 15:35) 

ねね



ナナさん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

久しぶりの更新で、書き方を忘れてましたよ;;
イルカ先生は脳内に常在してるんですけどね~(笑)
青いだけのイルカ君でしたが、楽しんでいただけたようで嬉しいですvv

あ、イルカといえば、数年前から流行ってるゴムみたいなサンダルを子供があんまり欲しがるので仕方なく買ったのですが、飾りのボタンみたいなヤツ、水色のイルカを無条件で買い足しました。だって可愛いんだも~ん♪
サンダル本体は渋々買うのにオマケをノリノリで買う母に不思議そうでした(笑)

昨夜は雨風とも凄かったです。
夕飯時に停電とは…! 大変でしたね~;;
体調を崩しやすいときですので、お身体を大切にお過しくださいねvv


by ねね (2009-06-30 09:30) 

ねね



緋桜さん こんにちは♪
ご来訪とコメントをありがとうございますv

青いイルカ少年にご声援ありがとうございます!
イルカ少年はわかりやすいので、オマセな女子の恰好の的です。
からかい甲斐あるぞ~(笑)

スキンはね~、ほったらかしかと思えばコロコロ変えたい時もあります(笑)
カカシのお祝いムードも一段落したので変えてみました♪

ホント、もう7月!一年の半分が終わってしまったのですね~。
蔵出しにもありがとうございます!今年も無事終了致しました。
あっという間に夏休みに突入しそうですが、こちらの学校は豚フルの影響で終業式後3日間授業があります。
ついでに給食もあれば助かるのですがそれはない…;;

緋桜さんも、どうかお身体を大切に! お元気でお過しくださいませ~vv



by ねね (2009-07-01 08:29) 

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