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スライド [捧げ物]

三角関係「ブランコ」のつづきで カカシ視点です。

シーソーセットで読んで戴きたいですわvおほほvv(←貴腐人風)

「ブランコ 」「シーソー 」「スライド」 
公園代表遊具3点で三角関係を書くとことんオカンな私を許して~(笑)

 

こちらも 花酔回廊 の 緋桜さまに捧げますv

 

 

 

            ― スライド ―

 

今迄誰もが思いはしても、この俺に進言することなどなかった事実を突きつけられて
俺は冷静さを装っていた。
それでもやはり、ずけずけと物を言う態度に苛立った。
なんで中忍のままなの?と思うほどの度胸と迫力だった。
全くの正論に、俺は「違う」としか言い返せなかった。
同時に、イルカ先生の本気を感じて動揺した。
俺と彼女の絆はそんなもんじゃあ壊れないって解っていても。
酷い戦局でさえ、あんなに不安になったことは無かった。
父が亡くなったときでさえ、あんな気持ちにはならなかった。


だって、彼女には俺の一番大切なものを捧げている。
心を、魂を。
なにもかも、彼女の為に。
すべてを彼女の気に入るように。
他になにが足りない? 
なにが欲しいっていうの?

そのとき、俺はまだそんな風な思い違いをしていた。

 

 

皮肉なものだ。
一番傍に居てやりたいときに彼女の傍に居たのは、イルカ先生だった。
俺は怒りと恐れで取り乱した。
ガイに八つ当たりしてしまったのだから。
今迄ずっとライバルだと言い張るガイを往なして来たのに、一生の恥だ。

 

彼女が目覚めるまでの4日間、イルカ先生の言葉を反芻する毎日だった。


彼女にすれば、覚悟をしないまま長くて急な滑り台に乗っているような毎日だったのかもしれない。
急なカーブで放り出されるかも。
あまりの摩擦に火傷をするかも。
最後まで滑れたとしても、着地の地点が柔らかな砂場とは限らない。
彼女の哀しみを想像した事すらなかった自分を悔やむ。
もし、他の男に彼女が抱かれるとしたら?
想像しただけで、里を滅ぼすほどの怒りが腹の底で渦巻くのを感じる。


だから、決めた。
彼女が目覚めて、俺を選んでくれたら、そのときは・・・・・

 


「・・・・カ・・・・っ・・・・カ・・カカシ」

小さな掠れた声だった。
それでも俺は天にも昇る気持ちだった。

「ここに居るよ。俺はここだ、傍に居る」
握っていた手を一層強く握り締めて、俺はそう言った。


彼女の瞳にイルカ先生が映る。
途端に彼女の頬に安心しきった子供のような笑みが浮ぶ。
次いで視線が俺に注がれた。

焦った。
どうしようもなく、焦った。

「緋桜、結婚しよう」
「カカシ、何? 何言ってるの?」
「結婚しよう」

イルカ先生が静かに部屋を出て行く。

大人気ないことをしていると自覚していた。
これじゃあまるで、縄張り争いをしているガキか、ボスの座を争う猛獣のようだ。
それでも告げずにはいられなかった。

 

 

 

賊征伐の任務報告を出しに受付へ行くと、イルカ先生が当番だった。
事務的に処理を進めるイルカ先生に、言いたい事が山ほどあった。
だけど、あの場で言うのはいくらなんでも可笑しいでショ?

「ありがとう。先生のお蔭でマトモになれたよ」

なんて、ね?

 

ガイもアスマも紅も、俺を酷い男だという。
紅に至っては、どれほど人を傷つけたら気が済むの? と涙を滲ませて俺を打った。
紅はイルカ先生のファンだから、その落ち込みように耐えられなかったのだろう。

 

 

バレンタインデー。

俺と彼女はとびきり甘いときを過ごした。
彼女が漸く承諾してくれたから。
俺は跪き、その手にキスをした。
嘗て、父が母にそうしたように。
そのあと、皮膚が邪魔だと思えるほど溶け合った。
日付が変わる直前に、火影様立会いのもと、婚姻届にサインをした。

これで名実共に俺たちは互いだけのもの。
永遠に完全に完璧に愛し合える。
無常の慶びに気が遠くなりそうだった。

「誰よりもしあわせになろう。ずっと一緒に居ようね」

俺は誓いのくちづけの前にそう囁いた。

 

 


はたけカカシが結婚した と報じる翌日の新聞を片手に俺は思う。


イルカ先生なら、祝福してくれるだろう。


緋桜が、俺以外で唯一本気で愛した漢なのだから。

 

 

 

 

 

閉鎖なさいました[あせあせ(飛び散る汗)]お疲れさまでした

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コメント(1) 
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コメント 1

ねね


緋桜さん こんにちは♪
ご訪問とコメントをありがとうございますv

と~~っても癖のあるお話なのに気に入って頂けて嬉しいです♪
「カカシの恋人に恋焦がれるイルカ先生」という妄想から3話も生み出してしまった自分の腐りっぷりに最早、笑うしか有りません;;
カカシかイルカ、緋桜さんちのお客様方も悩まれてましたね。
皆様の感想を教えてくださってありがとうございました!
ご期待に添えず、続きがショックだったという方もいらしたようで…。
でもこのカカシにはこのヒロインしかいないけど、紅も言ったようにイルカ先生にはいっぱい可能性あるからね。
イルカ先生はいっぱい失恋してると思います。告白もしないまま胸に仕舞い込んり。
だから他人の痛みもよく解る漢なのvv ってことでご勘弁を…

貴腐人緋桜さま、こちらこそ これからもよろしくお願い申し上げますvv


by ねね (2009-02-12 10:42) 

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