So-net無料ブログ作成
検索選択

花火 ヒロインサイド [SS]

本日の妄想:イルカ先生は花火が好き。
お腹にどーんと響く三尺玉の打ち上げ花火も好きだけど、線香花火も好きだといいな。
の 駄文です。 たまには初々しいヒロインちゃんでどうぞ(笑) 初ベーゼ話です

 

    -花火ー

一緒に行けたらいいな なんて、お互い忍なのにね。
やっぱり考えが甘かった。
イルカさんは、警護の任務に就きながら少しでも見られたんじゃないかなと思う。
一方、私は大事なお届け物を預かった帰りに賊に遭う。
ツーマンセルで良かった。
風遁が得意な仲間が竜巻に乗せて追いやってくれた。
お蔭で風向きが変わり、花火大会の火薬の臭いが運ばれてくる。
戦闘で使うそれとは違う臭いは、幼い頃の夏を思い出す。
花火って、嫌な思い出のある人は少ないんじゃないかしら。
だって、いつも好きな人達としか見たりしたりしないもの。
家族とか友達とか恋人とか、夏の思い出がいっぱい。
―― ちぇっ、イルカさんとの夏の思い出を作り損なっちゃったじゃないの
任務だから仕方ないんだけどね。
里に帰還する頃には夜が明ける。
仮眠して、また任務に就いて、逢えるのは今夜だとラッキーな方かもしれない。
ああ、いつ逢えるんだろう。
「大事な物運んでんだから、気ィ抜くなよ」
「…押忍」
横に並んで跳ぶ仲間の言葉に背筋が伸びた。
「おめえ、女の癖にまたその返事…」
同期だけど早くに上忍になった仲間は笑みを洩らした。


明け方帰還して、報告、仮眠のあと待機してると、下忍と共に花火大会の後片付けの
任務を言い渡された。
ああ、イルカさん、一緒に花火見たかったよー。
イルカさんと過ごす初めての夏なのに。
乙女の夏計画が台無しじゃないの。
ああ、もうやだ、ああ。
「こらー!気合入れて片付けやがれー!」
顔を上げると今朝まで一緒にいた仲間が、彼女の肩に手を回して余裕の表情で手を振る。
「押忍!」
やけくそで大声で答えると、変な返事ーと言う彼女と笑って去って行った。
上忍はこんな任務回されないもの、そりゃ笑えるわよね。

夕方、受付にイルカさんは居なかった。
も、いいや。
今夜は冷奴が食べたい。
ひとりで一丁食べてやる。
閉店間際の商店街のお豆腐屋さんで、嵯峨豆腐を一丁買ったら、三角くじをさせてくれた。
末等の商品を貰って思いつく。
今からでも遅くはないかな?
約束なんてしてないし、付き合ってまだ日も浅いのに厚かましいとは思うけど……
急いで帰ってお風呂に入って支度しよう。

線香花火と冷奴と梅酒を持ってイルカさんの家のドアをノックしたのは9時頃だった。
浴衣の帯が上手く結べず、時間がかかってしまったから。
今帰ったばかりだというイルカさんはお風呂に入る前だったらしく、
ノースリーブのアンダー姿でいつもは結わえている髪を下ろしていた。
私を見て少し驚いた顔をしたけど、私の方がずっと驚いた。
髪を下ろしたイルカさんを見るのは初めてだから。
加えてノースリーブというより肩まで露出したアンダーは、逞しい上腕二頭筋を際立たせていた。
その色っぽさに息が出来なくなるほどだった。
暫くは何も言えずに、ぽおーっとなって見蕩れている私に
いつも通りににっこり微笑んで、「お帰り」と肩をとんとんしてくれた。
「今日も暑かったな。昨夜からずっとだろ?お疲れさん」
「急にごめんなさい。イルカさんと涼みたくて来たの。ね、花火やろう?」
一瞬眉をしかめかけたイルカさんだけど、私、必死というか縋るような顔をしていたんだろうと思う。
ふっと笑って、「いいよ」 と言って通りへ出てくれた。

「あー、もうこれでおしまい」
藁で出来た最後の一本に火を点けて、火種が落ちないように慎重に持つ。
菊の花のように散っていた火花はやがて柳の葉のように変わる。
その時、線香花火を持つ手をイルカさんの大きな手が覆った。
驚いて落としそうになったけど、イルカさんがしっかり持っていてくれたから大丈夫だった。
柳の葉のような火花は次第に小さく儚くなり、とうとう生まれなくなった。
何故かせつなくて、涙が出そうになった。
重なるイルカさんの掌が汗ばんでいる。
でもこうしているのは、しあわせな感じがするから嫌じゃない。
「昨日、一緒に見れなくて残念だったよ」
イルカさんが耳元で急にそう言ったので、動揺して手が震えた。
あっと思った時にはもう遅くて、まあるい火種が静かに地面に落ちた。
辺りが真っ暗になって、少し離れた草叢に気の早いこおろぎの声が響く。
顔を上げても月光を背にしたイルカさんの顔はよく見えない。
自然に眼を凝らすようにじっと見つめると、高い鼻梁の鼻疵がかすかに見えた。
次の瞬間、唇にイルカさんの唇が重なった。
ほんの数秒触れ合った唇は、小さな破裂音とともに離れた。
「来年は一緒に見ような」
声に笑いと優しさが滲み出ている。
「押忍」
と、私は言った。
くのいちだもの 来年の乙女の夏計画の為 一年間 我を押さえて忍んでみせる

 

 

 

                           初々しいのを書くのが恥ずかしい私って
                           どれほど腐ってるんだろうか?

                           暑くてヤだけど子供のリクに応えて鶏の唐揚げを
                           揚げて来ます。首にリン31のタオル巻いて(笑)


                           



 


コメント(1) 
共通テーマ:blog

コメント 1

ねね


あっきいさん
コメントをありがとうございます。

打ち上げ花火って上から見ても下から見ても、まん丸なんだということを
知ったのは二十歳を過ぎてからでした(苦笑)
風向きによっては恐ろしく大量のゴミが飛んでくるということも…

お子さんたち、笑いにシビアですか?
今はお笑いブームですから、目も耳も肥えてるのかしら?
笑いのツボって大切!
私はイルカ先生を大笑いさせる自信があります!と断言しておこう(笑)


by ねね (2008-06-06 13:20) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。