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留守 [SS]

本日の妄想:イルカ先生は彼女が実家に帰っている間、とても暇。 の駄文です。
実家じゃなくてリゾート地になってしまいましたが(笑)
大人風味に付き閲覧要注意! お嫌な方と小中学生はお戻りください

 

 

     ー留守ー

「なによー?その顔は?」
テーブルを挟んで向かいに座るイルカさんの膨れっ面が珍しくて少し驚いた。
「自分だって里外任務で私をひとりにする事あるじゃない?」
「それとは別だ」
「なによー?怒らないでよ」
「怒ってないさ」
「膨れてるじゃない」
「むっとしてるだけだ」
「それを怒ってるっていうの」
私は思い切りクッションを投げつけたけど、イルカさんは忍者だから当然簡単に避けた。
「……渚の国だって?」
「そうよ」
「女友達と三人?」
「そう言ったでしょ?」
「週末から二週間も?」
「も? 〝も〟って言うけど、一生懸命働いてるんだから二週間くらいいいじゃない。
異国じゃ夏は二ヵ月くらい遊んで暮らすのよ」
「ここは異国じゃないだろ?」
「もう!ものの喩えよ。なにがそんなに気に入らないの?」
イルカさんの睫毛が伏せられた。
やだ、本気で怒ってるの? 
悪気の無い言い合い、コミュニケーションみたいなものなのに。
思わず立ち上がって傍へ行く。
手を差し伸べて髪に触れる。
見上げる瞳が愛おしくて、そのすぐ下の鼻疵にキスをした。
「心配してくれてるのね?大丈夫だから、ね?」
イルカさんは私の腰に腕を回すと、自分の上に跨らせた。
「ああ、心配だ。心配で心配で仕様がない。渚の国だろ?水着だろ?
今じゃ開放的な土地柄だしな。女三人なんてナンパされないとも限らない」
私は身を揺すって笑い出す。
これじゃ、まるで年頃の娘の心配をする父親と同じだ。
「ああ、可笑しい。 パパだってそんな心配しないわ。ナンパされたところで、私にはこんなに素敵な恋人がいるんだから、付いて行くわけ無いじゃない。ばかねえ」
イルカさんの頬が少し赤くなって、眉が困ったような形に変わった。
私の腰をもっと自分の方へ引き寄せて、私の胸に鼻先を埋めて嘆息する。
「……二週間も、オレ淋しい」
くぐもった声でぼそっと小さく零したその言葉を、私の内腿の下の一部が代弁する。
なんだ、そういうことかと微笑しちゃう。
任務とかで二週間どころかもっと会えない日もあるのに、男の人って勝手ねえ。
結わえられた漆黒の頭を胸に抱え込んで、その天辺に唇を押し付けた。
「大丈夫だから。ね?」
自分でそう言ったものの、何が大丈夫なものか。
このあと私はイルカさんの意の儘に翻弄された挙句、
立てないようにされるのは目に見えてるんだから。
ホント、男の人って勝手よねえ。

 

 


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