So-net無料ブログ作成
検索選択

スイカ [SS]

7月17日の妄想:イルカさんはスイカがお好き。種飛ばすの上手そう。 
あと、デトックス効果に期待して食べてたら面白いな(笑)  の 駄文です。

昨夜、スイカの種を一瞬にして消すマジックをしてましたね。
あれ、便利でいいな♪ やって欲しいな♪ 魚の骨とかも消して欲しいな♪


 
  -スイカー


ナルトが日に焼けた顔で困ったようにくしゃっと笑った。
「俺だって困るってばよ。冷蔵庫に入んないし、イルカ先生どうにかしてよ」
「うーん、そう言われてもなあ。まあ、いいから兎に角、入れ。腹減ってるだろ?飯食ってけよ」
スイカは旨いし腎臓に良いから好きだが、一人暮らしにまるごとのスイカは困る。

Dランク任務で、農家の雑草刈りをして心付けとして一玉づつ貰ったらしい。
サスケは自分の分をサクラに託したそうだ。
ナルトもそうしたかったのだが、乙女にスイカを三玉も持たす気かと詰られて此処へ来たと言う。

このスイカをアカデミーに持ち込んだところで、この時期同じような事をする農家が多い。
事実、この1週間食堂では「ご自由にどうぞ」の立札の下、カットされたスイカが並べられていた。

冷蔵庫のビールを出して仕切棚を外すと、空いた場所にスイカを鎮座させる。
緑と黒の縞々が何故か懐かしいような感じがして、オレは首を傾げた。


昨日、彼女が多めに作っておいてくれた筑前煮を分け合って、
干物を焼いて漬物と味噌汁で簡単に晩飯を済ました。
野菜嫌いのナルトは文句を言いながらもご飯のお代わりをして平らげた。
「泊まっていいのか?先生?」
嬉しそうに尋ねるのでダメだとは言えない。
「おう、風呂沸かすから入れ」
任務を終えた彼女が来るかもしれないなと一瞬考えたけど。


風呂から上がったナルトと扇風機の取り合いをしている時、
彼女の気配が近づいて来るのを感じた。
瞬間、どうしようかと思う。
いや、別に隠す必要なんてないんだが。

ノックされる前に開けたドアの外、いつもと同じ人懐こい笑顔にオレも頬が緩んじまう。
「こんばんは お腹空いちゃった。昨日の残りある?」
「あ、いや、それが、今ナルトが来ててそれで…」
「え?そうなの?」
「ああ、すまんな」
外に出て腕の中に彼女を閉じ込めた。
「疲れてるのにすまん」
髪を撫でて背中をとんとんしてると、ナルトが中から大声で叫んだ。

「イルカ先生、スイカ食おうぜ!」

彼女が顔を輝かせてオレを見上げた。
「スイカあるの?私も戴いていい?」

 


「元教え子のナルト。ナルト、こちらはオレの彼女だ」
初対面の二人を出来るだけ簡潔な言葉で紹介した時、ナルトは眉ひとつ動かさなかった。
大騒ぎされるかと思っていたのに拍子抜けだ。
握手をしてよろしくと言い合ったあと、早速スイカを食うことになったが、
こんなに可笑しなスイカの食い方をしたのは初めてだった。
真っ二つに割ってスプーンで掬って食う。
しかもカレー用の大きなスプーンで、三人で争うようにして食う。

「ねえちゃん、真ん中ばっか食ってズルイってばよ」
「何言ってんのよ、こういうのは早いもの勝ちよ。やっぱ真ん中は美味しいわ!」
「イルカ先生、このねえちゃん食い意地張り過ぎ!」
二人に負けないよう 口いっぱいにスイカを頬張っているオレは何も言えない。
それにナルトの指摘は当たっている。

ナルトが持って来たときは途方に暮れたけど、
短時間のうちに半玉を完食できた事に我ながら吃驚だ。
「やっぱり露地物は美味しいわね。ハウスとは甘さが全然違うもの」
彼女はとても満足そうにそう言いながら、クナイを取り出す。
何をするのかと思えば、食べ終わったスイカの皮に細工を施し始めた。
ナルトはワクワクしながらその様子を見守っている。
小さめの千本を中に突き立てると、引き出しから蝋燭を取り出して刺した。

「見て~、おばけの完成~」
彼女がカラカラ笑う。
ナルトは彼女に言われた通り、電気を消して蝋燭に明かりを灯した。
「うわ~、おもしれー! ねえちゃんすげえってばよ」
壁に映るおばけの提灯の影を見てナルトの声が弾んだ。

「なあなあ、ねえちゃんも今夜泊まるんだろ?」
無邪気に尋ねるナルトに彼女の頬が染まった。
興奮気味にナルトが続ける。
「なんかさ、なんかなんか、三人でいると家族みたいだよな?な?先生?
イルカ先生が父ちゃんでねえちゃんが母ちゃんで…」

 

緑と黒の縞々が、遠い夏の日の思い出を連れてきた。

 

 
 

 


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。