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手 [SS]

本日の妄想:半年以上前(調べてみたら去年の12月1日)の妄想駄文。
イルカ先生は手を繋いで歩くのが好き♪

   

           ー手ー

二人で歩く時、イルカさんはいつも手を繋いでくる。
それはごく自然に、想いが通じ合った時からずっとそうだった。
無骨で温かなイルカさんの手は心休まる。
私に心配事がある時や疲れてる時には、それを察してか絶妙な力加減で握ってくれる。
他愛ない話をしながら歩いていても、同意や返事の変わりにぎゅっと力を加えたり、緩めたり。
イルカさんの手は、その目や口並みにモノを言う。
私もいつの間にか、イルカさんと手を繋ぐのが大好きになっていた。

なのに、このところは手を繋いでくれない。
そっと、小指の関節同士を絡ます程度で、私の手を包み込んではくれない。
そうでなければ、私の肘のあたりをふんわりと持って歩く。
なんだか連行されてるようで嫌なんだけど、イルカさんは気にしてない風に見える。
そうしていてもやっぱり、その手はモノを言うように、腕の筋肉を掌と指先で撫でたり押したりする。
会話の間合いに、目が合って笑ってくれるのと同時に、私の皮膚の上をあちこちスライドする。
だけど、拠りどころを失くした私の手は、腕の先でぶらぶらしてる。
寂しがりやの手がイルカさんの手を求める。
「…っっ!」
ぐわしっと音が聞こえそうなほどの勢いで、イルカさんの手を握って繋いで放してやらない。
そしたら、イルカさんは息を呑んで、眉間に皺を寄せて鼻腔を少し膨らませた。
「いやよ、放してあげないから」
何か言われる前にそう言ってやった。
「イルカさんと手を繋ぐと安心なの。里に居るときは繋がせてよ」
イルカさんの眉間が緩んで頬に笑窪が浮かんだ。
「平気か?」
「え?」
「オレ、体温高い方だから、手 熱いだろ? ただでさえ蒸し暑いのに。」
「………」
「お前の腕、ひんやりして気持ち良いんだけどなあ」
「………」
なんだ、時々手を移動させてたのは、まだ温もっていない冷たい処を探してただけなのね。
ほんの少しの間なのに、繋いだ手はじっとりと汗ばんできた。
「ハハハ、ほら、熱いだろ? だから夏場はこうしよう、な?」
イルカさんは笑ってそう言うと、今度は肘より少し下の方の内側を持って歩き出した。
ああ、貴方はそれでいいかも知れないけど、私は暑くてたまらないわ。
眉を顰めて見上げると、鼻疵の上で悪戯っ子のような目が笑っている。
「お詫びにアイス、奢ってよね?」
暑苦しくも愛しい手を払い除けることができない私は、精一杯の意地悪を言った。

 


                                  長女がコレをします。ほんっと暑いですっ!

 

 


 


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コメント 1

ねね


あっきいさん
コメントありがとうございました。

うふふっ、可愛い奥さんですね~あっきいさんは…
仲良き事は美しき哉
子供が安心して育つ要素のひとつだと私は思っています。
ご主人さまも、素直だな~(笑)
by ねね (2008-06-09 14:56) 

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