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わらび餅 [SS]

本日の妄想:イルカ先生はわらび餅が好き
そろそろ、そういう季節ですね。甘味屋さんが「わらび餅はじめました」って
中華屋さんの「冷麺はじめました」みたいに宣伝するの(笑)
固焼きのおかきをバリバリ食べるイルカ先生も好きですが、
口の周りをきな粉で汚しながらわらび餅を食べるイルカ先生も可愛くて好きvv

 

 

       -わらび餅ー

 

待ち合わせるのには、暑くもなく寒くもない季節だから屋外でいいのに。
「日に焼けちまうだろ?」
何故かムッとした表情でイルカさんはそう言った。
「だから甘栗甘で。受付が終わったら直ぐに行くから、な?」
私が不安そうな顔をしていたのか、取ってつけたように優しく微笑む。
この時期、下忍になったばかりの忍者で溢れかえる受付業務は相当厳しい。
きっと、遅くなるんだわ。

とろりとしているのに弾力のあるわらび餅をゆっくりと噛み締めてイルカさんを待つ。
石臼でひいたきな粉は香ばしくて黒蜜を弾いている。
ああ、わらび餅ってなんて美味しいの・・・
だけど、と先程の会話を思い出す。
イルカさんが日焼けするの、気にしてるなんて知らなかったわ。
傷痕って余計に日焼けするものね。
去年の夏も「見ろよ、面白いだろ」なんて言いながら鼻疵通りの型に皮を剥いて笑ってたのに。

わらび餅を半分ほど食べ終わった時、イルカさんが来た。
「早かったのね」
「まあな」と笑いながら向かいの席に腰かけた。
「お?旨そう。オレもわらび餅を」
と お手拭と番茶を持ってきた看板娘に笑顔を向けて注文する。
私よりも後から食べたのに、食べ終わるのはイルカさんの方が早かった。
このあと食事をするかと思うともう要らないんだけど、残すの勿体無いなと思っていると
イルカさんがお箸を伸ばして「要らないなら喰っちまうぞ」と食べてくれた。
口の周りにきな粉が散っている。
なんか、可愛い。
「何?笑って?」
イルカさんは咀嚼しながら嬉しそうに尋ねた。
私は畳んであるお手拭の中の方でイルカさんの口元を拭いながら、別にと答える。
「ね、イルカさん。コレ使ってみる?」
私はポーチから自分が使っている強力UVカットの乳液を取り出した。
「なんだ?それ?」
イルカさんは怪訝な顔をしている。
日焼け止め。イルカさん、焼けたくないんでしょう?」
私の言葉に目が点になったけど、すぐに快活に笑い出した。
ひとしきり笑ったあと、テーブルに頬杖をついてじっと私をみつめる。
「焼けて困るのはお前だろ。焼けて真っ赤になってるお前が可哀想で
見るのが嫌なのはオレだけど」
恥ずかしそうに真っ赤になりながらそう言って、鼻疵をぽりっと掻いた。

 

 

 


 


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