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剃刀 [SS]

本日の妄想:髭を剃る時、イルカさんはシェービングクリームも電気剃刀も使いません。
昔ながらの剃刀で男らしく石鹸を泡立てて髭剃ります。
イルカさんに産毛を剃って貰いたい方は続いて駄文へどうぞ・・・


 

    -剃刀ー

忍者と一般人だから、なかなかふたりの休みの日が合うことはないけど、
今日はどこにも行かずにイルカさんの家でのんびり過ごすことに決めた昼下がり。
昔ながらの折りたたみ式の剃刀を手に持ってイルカさんがニカッっと笑う。
「剃ってやろうか?化粧のノリが良くなるぞ」
失礼な!剃って貰うほど産毛ボーボーじゃないわよ。
「・・・なんで女の子の化粧のノリの事なんてイルカさん知ってるの?」
「いいから、こっち来て座れって」
ベランダ椅子を出しながら手招きする。
しょうがないなあ。
読みかけてた雑誌テーブルの上に置いて立ち上がった。
空には雲ひとつなく冬の空気は澄んでいて遠くまで見晴らせる。
「今日はたまたま暖かいから特別サービス。上向いて」
いつの間に用意したのか蒸タオルで私の顔を包み込むと両手で圧力をかけた。
気持ちいい・・・・でも、男じゃないんだからそれ要らないんじゃ?
にゅるにゅるした物を手に取ると、くるくる円を描きながらイルカさんの指が顔中を移動する。
「何それ?」
「ん?石鹸水」
うそ・・・乳液でいいのに・・・此処にはないか。
そーっと慎重におでこから剃り始めるイルカさん。
あ!大事な事言っとかなくては!
「お願い」
「何だ?」
「眉毛は触らないでね。絶対剃らないで。約束よ、ね?」
「・・・了解」
剃刀の冷たい感触とイルカさんの暖かい手の感触。
ショリショリショリ・・・・剃れてるのかな?沢山剃れたらちょっと恥ずかしいわ。
頬の下の方を剃られた時、ぞぞぞーっとしたけれど奥歯を喰いしばって我慢した。
イルカさんはもう一度タオルで顔全体を拭いてくれてにっこり笑う。
「終わったよ、別嬪さん。ほらこんなに・・」
「いやー、見たくないっ」
見せないでよ恥ずかしい!
慌てて椅子から立ち上がって逃げ出そうとしたけど、あっけなく捕まってしまった。
長くて暖かくて逞しい腕の中で閉じ込められて身動きできない。
ぎゅっと目を瞑る。
「いいから目開けて、鏡見てみな」
あら、綺麗。触らないでって言ってた眉なんて前よりうんと良くなってる。
「じゃ、交代、な?」
え?
ー次の日、アカデミーで授業をするイルカの顔には無数の小さな切傷があったが、
その顔は何故かとてもしあわせそうだったとか。

 

 

  なんでもない日がしあわせだったりするんですよね・・・

 
 


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